利用者からのお便り #9

「セキュリティー対策でドキュメントの仕分けが大変なんだけど…」

セキュリティ対策のために、すべての社員に重要なファイルや文書に仕分けを徹底させたいのだけど、仕分けして送る側も、その書類やら文書を受け取る担当者側も、面倒くさくなってルーズになってしまうんだよ。

なんかこう、ファイルに共通で設定できるような『タグ』みたいな機能ってあるのかな?せめて、機密性の高い情報を見分けやすくしたいんだけど。

回答 

「はい、社長。そのご要望、まさにセキュリティとデータガバナンスの観点から非常に重要です。Google Workspaceには、メールとドライブの両方に共通で適用できる『タグ』の機能があります。これは正式には『分類ラベル(Data Classification)』と呼ばれています。

このラベルを使うことで、コンテンツの機密性を定義し、それを視覚的に示したり、さらに強力なデータ漏洩防止(DLP)ルールと連携させたりすることが可能になります。


【きっかけ】情報の格付けが、組織に規律をもたらす

社長:
「最近、情報漏洩のニュースを見るたびに背筋が寒くなる。うちもファイルが増えすぎて、どれが本当に外に出してはいけない『極秘』なのか、一目でわかる仕組みはないものか? 難しいシステムではなく、付箋(タグ)を貼るような感覚で管理したいんだが。」


困った様子の社長

担当者(IT推進リーダー):
「その直感、まさに経営の根幹に関わる重要な視点ですね。Google Workspaceには、メールとファイルの両方に共通の目印を付与できる『分類ラベル』という機能があります。
これは単なる整理整頓ではなく、組織全体の『情報の格付け』を可視化する仕組みですよ。」

社長:
「メールとファイル、両方に共通で使えるのか? それなら現場も迷わないな。」

担当者:
「はい。同じ『極秘』という基準を、やり取りされるメールと保存される資料の双方に適用できます。これにより、『これは重要だと思っていた』という個人の主観によるミスを排除し、組織としての共通言語を構築できます。」

社長:
「なるほど。だが、ラベルを貼るだけで本当に守れるのか?」

担当者:
「まずは『見える化』が第一歩です。しかし、この機能の真価は『自動化』にあります。
将来的に『極秘』ラベルが付いた情報を外部へ送ろうとした際、システムが自動で検知して遮断する設定も可能です。人の注意だけに頼らない、二重三重の防御壁を築くことができます。」


「分類ラベル」導入の最短手順


分類ラベルの効果

担当者:
経営の決断を迅速に現場へ反映させるための、具体的な設定手順です。管理部門の担当者へ、この通りに進めるよう指示してください。

1. 管理画面(コントロールパネル)へのアクセス

まず、Google 管理コンソールの以下の階層へ進みます。
[メニュー ☰] > [セキュリティ] > [アクセスとデータ管理] > [データ分類] > [ラベル マネージャー]

2. ラベルの定義と作成

「新しいラベル」を作成し、名称を定めます。中小企業においては、現場が混乱しないよう以下の**「3段階」**から始めることを推奨します。

  • 【極秘】:役員および特定の担当者のみ閲覧。外部共有は厳禁。

  • 【社外秘】:社内および特定の取引先とのみ共有可能。

  • 【一般】:公開情報、または広く配布可能な資料。

3. 適用対象の選択

ラベル作成時の「アプリの選択」で、必ず以下の2点にチェックを入れてください。

  • [電子メール] (Gmail)

  • [ドライブとドキュメント]
    ※これにより、メールとファイルの「共通タグ」として機能し、運用の統一が図れます。

4. 公開と周知

設定を「公開」にすることで、全社員が利用可能になります。導入初日は「まずは全社でこの目印を使い始めること」を宣言し、操作の浸透を図ってください。


この分類ラベルを導入することで、従業員が機密情報を扱う際の意識が高まり、
また、『社外秘』のラベルが付いたファイルは外部共有を自動でブロックするといった、具体的なセキュリティ対策も可能になります。

より詳細な設定方法については、Google Workspace 管理者ヘルプの『組織の分類ラベルを作成する』をご参照ください。」

質問者(デジタルトランスフォーメーションの推進者)

「なるほど、『分類ラベル』というのか。メールとドライブに共通で使えるなら、データ管理のルールがシンプルになって非常に助かるよ。ありがとう。早速、管理部門に設定を指示するよ。」

3. 役員会・技術開発会議ですぐに使えるアクションアイテム

この記事を読んだ後、経営判断を下すためのチェックリストです。

  • [ ] 資産の再定義: 自社にとって「漏洩したら事業継続が困難になる情報」は何か、3つ以内に絞り込めているか?

  • [ ] 運用ルールの簡素化: ラベルの種類を増やしすぎて、現場の負担(入力コスト)が増えていないか?

  • [ ] 段階的実装: 最初から「自動遮断」を目指さず、まずは「ラベル貼りの習慣化」を優先する計画になっているか?





🛠 デジタル工房 HABAねっと
北陸を拠点に、中小企業経営者・個人事業主がデジタル経営を実現するためのお手伝いを行っています。
「外注で完結」ではなく「自社で動かせる体制を作る」伴走型の支援を、北陸から提供しています。

サービス一覧 ▶ https://habanet.jp/services/
お問い合わせ ▶ https://habanet.jp/contact/

シェアする Facebook X (Twitter)